【Beldaroh from Besatt】ルシファーが光をもたらすように、俺たちはサタンからのメッセージを伝える
2017年9月に初来日を果たすポーランドのベテラン・ブラックメタルバンドBesatt。91年の結成以降、コンスタントに音源をリリースし続け、多種多様なサウンドを取り込みながらも暗黒度の高いブラックメタルを演奏している。また、結成当初から一貫してサタニズムをモットーにしているためさぞかし怖い人かと思いきや、今回インタビューに応じてくれたベースボーカルのBeldaroh氏は実に気さくな人物だった。Besatt唯一のオリジナルメンバーであり、来日を心待ちにしているBeldaroh氏のインタビューをお楽しみください!
Beldaroh(Besatt) × Metal Mania Sayuki
SAYUKI(以下S):来日までついに1ヶ月を切りました!今の心境はいかがですか?
Beldaroh(以下B):もうツアーが楽しみすぎて待ちきれないよ!日本は俺たちにとってエキゾチックな国で、ツアーまでの日数を指折り数えているくらいだし、観客のみんなにとっても最高のライブになるはずさ!ぜひ、俺たちの暗黒ミサを期待して楽しみにしていてくれ!
S:9/1にニューアルバム『Anticross』をリリースしますね。わたしはまだ聴けていないのですが、どんなアルバムになっていますか?
B:最近の俺たちの曲は、よりテクニカルになってきて、初期ブラックメタルのルーツからは少しずつ離れてきている。しかしこの最新アルバム『Anticross』では、古き良きブラックメタルの要素と、質の良いテクニカル性を結合させてみた。俺はこのアルバムの出来に満足しているし、日本を初めとした世界中に強くプロモーションしていきたいと思っているんだ。
S:そういえば、こないだのベルリンのフェス(Under the Black Sun)であなたを見かけましたよ。フェスにいた同郷のArkonaメンバーとだいぶ仲が良いんですね。ポーランドで他に交流のあるバンドはいるんですか?
B:ポーランドの多くのバンドとコンタクトはとっているよ。その中でも特に交流があるのは、ArkonaとTaranだな。あと、チェコのInfernoとも頻繁にライブで共演しているんだが、おそらく彼らが一番仲の良いバンドだ。
S:Besattはたくさんのアルバムをリリースしています。個人的に思い入れのあるアルバムはありますか?
B:そうだな、Besattはすでに10枚ものアルバムを制作している。だが、どのアルバムが一番重要か伝えるのは不可能だ。1stアルバムはもちろん重要さ、初めてのアルバムだからな。2ndアルバムも俺にとっては非常に思い出深い1枚だよ。ポーランド以外でもリリースされ、Besattが世界中で知名度を上げるきっかけになったからさ。3rdアルバムだって、その次のアルバムだって、どれもこれも重要だ。Besattのすべてのアルバムには、各アルバムごとにその時の俺たちの感情や気分が反映されている。どのアルバムも丹精込めて作り上げたものだから、すべてが俺にとっては重要なアルバムなのさ。
S:2008年に、初期の頃からのメンバーであるFulmineusが脱退してしまいましたよね。いったい何があったんでしょう・・・
B:Fulmineusと俺は1993~2008年の間に一緒に活動していて、Besattにおける俺たちのきずなは強いものだった。ある時俺は、もっとテクニカルなプレイをしてBesattを発展させていこうとしたんだ。しかし彼はそれに同意せずに、バンドを去ることになってしまった。彼は今Diaboliconというバンドをやっていて、俺たちは今でも友達だが、一緒にバンドをやることはもう無いな。
S:ところで、Besattの曲は基本的にサタニズムな歌詞が多いようですが、歌詞のインスピレーションはどこから得るのですか?
B:サタンやすべての悪魔は、俺に尽きることの無いインスピレーションを与えてくれる。俺はサタニストだし、歌詞はすこぶるサタニックなものになっているよ。1991年にBesattが始動した時に俺たちは決めたんだ、ルシファーが光をもたらすように、俺たちはサタンからのメッセージを伝えようと。26年たった今でも、俺たちはサタニズムを普及させ続けているどころか、以前よりもっと強力なメッセージを伝えているのさ。
S:あなたの使っている機材や楽器を教えてもらえますか?
B:ベースは長いことBC Rich Warlockを使っている。そろそろ変えた方が良いってのは分かっているんだが、このベースには思い入れがあってな。こいつとたくさんのツアーやライブをともにしてきたし、演奏中に俺をがっかりさせることは一度もなかった。俺たちはライブで血糊を使うから血だらけで汚くなってしまったが、こいつを使うと本当に快適にプレイできるんだ。だからこれからも使い続けるよ。アンプはHartkeのmodel HA3500を使っている。これを使うとクリアでディープなサウンドになるんだ。
S:あなたが影響を受けたバンドやアーティストはいますか?
B:もちろんさ。俺の音楽的方向性やイデオロギーを形成したのは、Kreator、Slayer、Sodomなどのスラッシュメタルだ。ちょっとしてからVenom、Bathory、Celtic Frost、そしてポーランドのバンドKatなども聴くようになった。90年代初頭にノルウェーでブラックメタルを演奏していたバンドもまた俺の音楽にインパクトを与えてくれた。まぁ、君も俺が古いブラック・スラッシュから影響を受けているのは感じているだろう。
S:ポーランドのメタルシーンについてはどうお考えですか?
B:ポーランドのブラックメタルシーンはかなり強力なものだよ。Arkona、Taran、Graveland、Sacrilegium、Thunderbolt、Pandemonium、Batushka、Furia、Holy Death、Infernal Warなど、かなりハイレベルな楽曲を作るバンドが多く存在している。 ノルウェーやフランスに引けをとらないくらい、ポーランドのシーンは世界的に見ても素晴らしいと思っているよ!
S:90年代のヴロツワフ近郊(ポーランド西部の都市。Geravelandなどたくさんのバンドを輩出している)には「the Temple of Fullmoon」というブラックメタルサークルがあったと聞いています。あなたはこのサークルには所属していませんでしたよね?90年代にこのサークルについての噂を聞いたりしていましたか?
B:ああ、そのサークルのことは覚えているよ。だが、俺たちは当時メタル界からは孤立していたからな。ヴロツワフやポモージェ(ポーランド北部の県。Behemothの出身県)、ワルシャワのバンドとはかかわりが無かったんだ。俺たちの街や地域のバンドとしか交流していなかった。だから、「the Temple of Fullmoon」とコンタクトを取ったこともなければ、その組織に所属もしていなかったよ。
S:来日公演が迫って来ていますが、日本で食べてみたいものはありますか?お寿司、うどん、ラーメンなど・・・
B:正直、寿司以外で知っている日本食が無いんだが、何かしら日本食を食べるチャンスがあることを期待しているよ。今のところ、食事がうまかったのはブラジルとコロンビアだな。日本食もきっと気に入るだろう。
S:日本のみなさんにコメントをお願いします!
B:日本ツアーで会おう!Hail Lucifer Forever!!!!
【終】
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Besattの奇跡の来日公演はもうすぐです!
【Black Sacrifice】 Besatt & Furia Japan Tour
9/8(Fri) Sendai Birdland (Miyagi)
18:30 (Open) / 19:00 (Start)
9/9(Sat) Earthdom (Tokyo)
17:30 (Open) / 18:00 (Start)
9/10(Sun) SOCORE FACTORY (Osaka)
17:00 (Open) / 17:30 (Start)
チケットのご予約、詳細は、Zero Dimensional Recordsさんのこちらのページをご確認くださいませ。
http://black-sacrifice.blogspot.jp/2017/06/besatt-furia-japan-tour-2017_23.html
Besatt official website