【CD】Furia “Huta Luna”

2,200円(税込)

ポーランドのエクスペリメンタル・ブラックメタルFuriaの6thアルバム。

前半と後半に分かれたような構成となっており、前半はまさかの鳴りやまぬブラストビートで、Furiaらしいメランコリアをまとったリフと共に疾走する。後半は、約30分にわたるアンビエントが流れるのだが、スペーシーな壮大さもあり、途中からはどこか宗教チックな(でもどこの宗教かも分からない)不思議な歌唱が聞こえてきてカオス。Furiaを通して語られるシロンスク県ファンタジーで終わるかと思いきや、シロンスクもポーランドも超えてきた。どこまでいくんだ、この人たちは。

ちなみに”Huta”というのは、ポーランド語で製鉄所を意味する。ポーランドは各地に現役で稼働している製鉄所が点在し、Furiaが生まれたシロンスク地方にも製鉄所があるのだが、バンドを率いるNihilはそこにあるHuta KatowiceをHuta Lunaと名付けたらしい。このアルバムも、猛烈な炎の中で溶ける鋼鉄を延々と眺めているような、とてつもないエネルギーに満ちており、またFuriaの新たな一面を垣間見た気分。